• テキストサイズ

おそ松さん〜恋セヨ松野さん〜

第6章 一番強いのはぼくだよ!!




「……」


次の一松が無言で置いたのはハートとダイヤの10だ。


「パーース!!」

「ちぇーっ、パス」


十四松とトド松はパス。
チョロ松はニヤけそうになったが、まだ開戦直後なのを思い出し気を引き締めた。


(次はゆめ美ちゃんか…。さぁ何を出すかな?)


ゆめ美が出したのはハートとスペードのQ。


(ぃよしっギリギリ僕より弱い!このまま僕の番まで持ち堪えてくれーっ!)


と、祈っていたチョロ松だったが…。


「あら、ゆめ美ちゃんざーんねーん。しばりだからハートとダイヤで出さないと」

「そっかぁー、じゃあパス」

(な、なんだって!?しばってたの!?)


チョロ松の思惑通りにはいかなかった。

「しばり」とは、同じマークが2枚連続で出されると、以降の人はそのマークのカードしか出すことが出来なくなるというものだ。
場が流れるとその制限は消滅する。
複数のカードが同時に出されている場合は、マークの組み合わせが一致していないと、しばりは発生しない。

このまま流れて一松から始まるかと思いきや、


「はいしばり〜」


おそ松はやってのけた。
しばりであるハートとダイヤのAを出したのだ。


「フン、パス」

「僕も無理。パス」


自分の番が訪れ、ニタリと薄気味悪い笑みを浮かべる一松。


「ん?まさか…お前…!?」

「ほぉーーらくれてやるよおぉぉおっ!!」


パシンと置かれたのはハートとダイヤの2。


「マジか!?」

「言ったでしょ?勝ちは譲らないって…」


一松の残されたカードは三枚。

ここから大富豪まで一気に駆け上がれるかどうか、彼の腕の見せ所である。



/ 442ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp