第2章 出会っちゃったのだ!!
そこでトド松は異変に気付く。
「な、なんか荒れてない?」
千鳥足で暴言を吐き散らす我らが幼馴染に圧倒され、思わず六つ子は立ち止まった。
どうやら悪酔いしているようだ。
フラつきながら此方へ近づいてくる。
「なんじゃあのシケたメシはぁぁあーー!!鳥のエサ食わせやがってえぇぇぇえ!!」
「もうっ落ち着いて!」
「テメーらのイニシャルが入った皿なんてクソさむくて使えるかってんだボケェェェエ!!」
トト子は、赤いパーティドレスに白いレースのストールを羽織り、足元は真っ赤なハイヒール。髪はいつもの二つ結びでは無く、巻いて一つにアップして綺麗に纏めており、メイクもバッチリだ。
そしてその隣には、ポニーテールが愛らしいウェイトレス姿の女の子。男を惑わすフリフリミニスカメイド服では無く、白シャツに黒いベストとタイトスカートという伝統的な制服だ。シャツの胸元にある赤いリボンが控えめなアクセントとなって、シックな制服にカジュアルさをプラスしている。
ウェイトレス姿の子は、酔ったトト子の肩を支えながら困り顔だ。
(なんかめかし込んだトト子ちゃんがカワイイ子と一緒にいる——!!??)
それだけで、六人の興奮は最高潮に達していた。
我らがヒロイントト子ちゃんは、ドレスアップして可愛さ二倍だし、隣にいるウェイトレス女子は、腰からヒップにかけたラインがなんとも綺麗な曲線を描きセクシーなことこの上ない。
童貞達はゴクリと喉を鳴らす。
パチンコに負けた悲しみなんて何のその。
目をつり上げ牙を剥き、触るものみな傷つけそうなトト子へと、六人はだらしなく鼻の下を伸ばしながら近づいていった。