• テキストサイズ

おそ松さん〜恋セヨ松野さん〜

第27章 トド松ルート1 blinded



(それに、旅館であの二人だけ女将に捕まるのが一番遅かったんだ。もしかしたら、ユメと一松兄さんは…)


黒い気持ちは肥大化し、もう抑えられない。


(…チューしたのはボクが先なのに!)


トド松はツカツカと二人の元へ向かう。満面の笑みを貼り付けながら。


「一松兄さん、餌やり終わった?」

「あ?あぁ。てかお前、猫見に来たんじゃないの?」

「うん、だからこれからユメと見にいこっかなーって」


そう言って、ぐいと腕を掴み二人を強引に引き離す。急なトド松の提案にゆめ美は少し困り顔。


「トッティごめん、これから片付けしようと思ったんだけど」

「ふふっ、ちょっとだけ息抜きしなよ?ね?いいでしょ?」


腕を組む弟とゆめ美を一瞥し、一松はくるりと背を向けた。


「おれは用が済んだから……帰る」

「一松?」

「えー、もう帰っちゃうの?寂しいけどバイバーイ!」


一松は振り返ることなく猫背を揺らし帰って行った。





/ 442ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp