第27章 トド松ルート1 blinded
「想像はしたけど僕はやましい気持ちなんてない!これは生理現象!」
「え?生理中にヤリたい?お前さぁ、女の子の身体はもっと労われよぉ」
「言ってねぇし!?前から思ってたけどお前のそういうとこほんっとサイテー!なんですぐ下ネタに持ってっちゃうかなぁ!」
と、ここで見かねた末弟が口を挟む。
「ちょっとやめてよ兄さん達!うるさくて部屋の温度が上がるから!」
「あぁ、オレはもうダメだ…このまま溶けて無に還るとしよう…」
「ほら、カラ松兄さんが半分溶けかけてるし!」
「いやそんなわけ……ってそれどうなってんの!?」
カラ松のバ○ルスライム化を阻止しようと、慌ててチョロ松が十四松のドラム缶へカラ松を投げ入れた時、一松がのそりと起き上がった。
「ちょっと…出かけてくる」
「え?」
チョロ松は炎天下の中、出かけようとする弟を心配し声をかける。
「こんな暑いのにどこ行くの?外出は選択肢にないんじゃなかったの?」
「…猫缶買ってくる。今日、特売日だった」
「ふーん。熱中症に気をつけて。いってらっしゃい」
いってきますの代わりにあくびをし、一松が部屋から出ていく。と、足音が一つ付いて来た。
振り返ればあざとい笑顔。
「…なに?」
「えへへっ、暇だからボクも一緒に行くー」
「いやいい。ついてくるとか気味悪い。なに企んでんの?」
「もーっ、企んでなんかないよ!暇つぶし!」
不自然なくらいにキラッキラした笑顔を向けてくる弟に、一抹の不安を覚える一松だったが、特に断る理由もないのでトド松と連れ立って家を出たのだった。
・・・