第26章 ※チョロ松エンド 僕を君に捧ぐ
新幹線の車内では、尽きることのないおしゃべりタイム。
さくらんぼ病が完治してからは、チョロ松は安定した職を探したり(求人誌熟読)、日雇い派遣でお小遣い稼ぎをしたり、ゆめ美の彼氏としてちゃんとしようと日々努力していた。
そんなチョロ松の就活話に耳を傾けるのがゆめ美の楽しみでもあったし、チョロ松もゆめ美との会話を心から楽しんでいた。
幸福絶頂なチョロ松だが、迫り来る初夜へのカウントダウンは彼の中で既に始まっており、身体のアレとかソレは緊張でガッチガチだった。リュックを膝に乗せ、リトルチョロ松の主張を誤魔化しつつ、脱童貞へ胸を高鳴らせるその姿は、なんとも健気でいじらしい。
目的地の駅で降り、旅館行きのバスがくるまでは温泉街を散策。
昼食を取ったりおみやげを選んだりするのは勿論、手を繋いで歩いているだけで二人は幸せいっぱいだった。
・・・
とまあ、そんなこんなで旅館に着き、チェックインを済ませてからは、近くにあるアトリエの陶芸体験をすることになった。ゆめ美を喜ばせようと夜な夜な考えたチョロ松なりのプランである。
ゆめ美の反応はというと…
「陶芸体験なんて初めて!ありがとうチョロ松くん!」
「僕もだよ!ワクワクするね!」
こんな感じで掴みは花まるぴっぴである。