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おそ松さん〜恋セヨ松野さん〜

第24章 チョロ松ルート1 病魔に侵されるシコ松



意識を取り戻すと、五人は緑色のモヤの中にいた。
思念の中だからなのか、まるで水中のように身体が浮かび、自由自在に動き回れる。


「うわー、なにこのそれっぽい感じ。ホントに来ちゃったよ…」


おそ松がボヤいているすぐ頭上では、十四松がすごいスピードで飛び回っている。


『ホエー、聞こえるダスか?』


と、唐突にデカパン博士の声。


「あぁ、聞こえている。博士にはオレ達が見えているのか?」


カラ松がキョロキョロ辺りを見回しながら返すと、またデカパン博士の声が響き渡る。


『ワスはチミ達がどんな状況かは分からないダスが、声で指示を出すことは出来るダス。今、チミ達はモヤの中にいるはずダスが、何か見えないダスか?』

「えっとね、モヤの向こうになんかあるー!」


十四松の見ている方角に四人も目をやれば、確かにうっすらと建物のような影があった。


『ホエ!どうやら意識を飛ばすのに成功したダスな!思念の中ではチョロ松くんの深層心理があちこちに断片化して存在してるダス。深層心理は映像になって見えるはずダスから、それを出来るだけ見て情報を集めてきて欲しいダス。制限時間は三十分。じゃあ、ワスは駅前に出来たラーメン食べてくるからよろしくダス〜』


そこでデカパン博士の声がプツリと途絶えた。


「あー俺もラーメン食べたぁい!おいっ!出せよー!!」

「フン、さっさと終わらせてみんなで食いに行けばいい。仕方ない、親愛なるブラザーの為に一肌脱ぐとするか…」

「はぁーあ面倒くさーい。んじゃ、さっさと見てラーメン…っておい!カラ松待てよ!」


真っ先に飛んで行ったカラ松をおそ松が追うように飛び立った。


「……おれも、探してくる」


一松はカラ松達と反対側へ飛んで行く。


「じゃあ十四松兄さん、ボクらは二人で探そっか」

「あいっ!」


最後に残った二人も、モヤの向こうにボンヤリ見える街へ向かった。



・・・


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