• テキストサイズ

おそ松さん〜恋セヨ松野さん〜

第24章 チョロ松ルート1 病魔に侵されるシコ松




と、十四松がデカパン博士に向かい挙手した。


「はいはーい!!ぼくが分裂して身体に入って悪い菌やっつけます!」

「それだけはやめて十四松兄さん」


努めて笑顔で、トド松。

デカパン博士は十四松に向き直りかぶりを振った。


「違うんダス。これはウイルスではなく心の病。治療法は単純かつ困難を極めるダス。さくらんぼ病は、頭で思い描いた理想とリアルがあまりにもかけ離れたことによる現実逃避の末期症状。この病を治すには、望みを叶えて自尊心を取り戻させる、ただそれだけしかないダス。つまり、チョロ松くんの願望が大きいほどこの病気の治療は厄介になるんダス」


そこまで言うと、デカパン博士は助手のダヨーンに目配せした。ダヨーンは頷き、部屋の奥から埃かぶった謎の装置をガラガラ引いて来る。デザインは、今ではすっかり廃れたラジカセに似ており、長いアンテナが立っている。

怪しげなメカを訝しげに眺める五人に、デカパンは咳払いを一つし、説明を始めた。

博士によれば、強い眠気を起こす特殊な電波で五人を眠らせた後、チョロ松の思念に五人の意識をリンクさせ、ああしてこうしてそうするらしい。


「——とまぁそんなこんなで、まずはこの"きままに頭覗き見る機"を使って、チョロ松くんが何を求めているのかチミ達に見てきて欲しいダス!」


/ 442ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp