第4章 内面を充実させる為にまずは外見から高めていかないとね?
「カラ松くん、急に黙っちゃってどうしたの?」
「あ、あぁ、イマジネーションがビンビン来てつい、な」
「さっきから何を言ってるのかな?」
もうカラ松は己のパッションに逆らうことなどできない。
目をひと昔前の少女漫画のようにキラめかせ、目の前で若干引き気味なゆめ美へ視線を向けた。
「ゆめ美ちゃん、一つ、お願いがある」
「お願いって?」
「もし、スカートを綺麗に直せたら、その、デ…デートしてくれないかっ!?」
「え…」
"デート"という言葉は、仕事三昧で交友関係の少ないゆめ美にはとても新鮮で刺激的だった。
だけど、カラ松はトト子の幼馴染。
(きっと、みんなでワイワイ過ごした方が楽しいよね…)
という考えが頭をよぎったゆめ美は…
「トト子やおそ松くん達も呼んでみんなで?」
自信のなさから、カラ松の思いに反した返事をしてしまった。
「フーン、それは随分と賑やかになりそうだな……ってそれデート違うっ!!……二人で…なんだが」
カラ松が珍しくノリツッコミを入れた瞬間だった。