第20章 アンケート回 松怪奇譚〜落〜
青鬼達の悲鳴とむせ返るような炎の熱気に、ゆめ美は意識を取り戻した。
「な、なに?一体どうしたの!?」
「ゆめ美!よかった!気がついたのか」
「カラ松くん、一松!あの火は…キャアーーッ!!」
起き上がった拍子にカラ松ボーイと一松ボーイをしっかりじっくり目視してしまい、またしてもゆめ美は気絶してしまう。
「…さっきもっと凄いことしたでしょ…」
一松の独り言をカラ松は聞き逃さなかった。
「なっ!?おい一松!凄いことってなんだ!?」
「知らない方がいいこともあると思うけど」
「ジーーザスッ!洗いざらい話すんだ!」
「お前らフルチンでいつまで言い合ってんだよ!!早くズラかるぞ!!」
「はぁーい…」
一松はおそ松に気怠げに返すと、カラ松と二人仲良くゆめ美の肩を支えて歩き出す。
「あぁ、そうそう」
去り際、一松は一度だけ振り返った。
「——最後に教えといてやるけど、十四松は鬼でも妖怪でも宇宙人でもない。十四松は十四松なんだよ…」
ボソリと吐き捨て、白く重たい地下室の扉を閉めた。
・・・