第20章 アンケート回 松怪奇譚〜落〜
十四松は蝋燭の火で兄弟の腕に巻き付いていた蜘蛛の糸を焼き払った。
「サンキュー十四松!そうか!お前らはじめからこうする為に!」
「さっすが闇松兄さん!敵を欺くならまずは味方からだね!」
トド松の上に乗っかっていたおそ松がポンと手を叩くと、おそ松の下でトド松も真似して手を叩く。その下でチョロ松は重さに耐えながら唸っている。
「感心してないで早く降りて!僕の大事な何かが潰れる!!」
「フッ、オレは初めから信じてたぁっち!?熱い熱いあつぅぅうい!!」
一松が蝋燭の炎でカラ松のキラッキラした勝負パンツに火を着ければ、カラ松は高速でパンツを脱ぎ捨て檻の中に放り投げた。そして一松は、たまたま部屋の隅にあった灯油(ホラーゲームというのは得てして都合の良い場所に都合の良いアイテムがあるものである)を檻にぶち撒けた。
「ギャアァァアァァア!!」
カラ松のパンツが火種となり、檻中に炎が巻き起こった。
その光景はまさに地獄絵図。
青鬼達は燃えさかる火炎に包まれ、苦しみのたうち回っている。