第19章 ※アンケート回 松怪奇譚〜解〜
「どうしたマイリトルラバー?アーハン?そんなに怖がってちゃあキュートなフェイスが台無しだぜ〜?」
「え?」
(そうだ。クソ松になってやればいいんだ。その方がいいに決まってる。こいつはおれなんかより、クソ松の方が…)
——お似合いだから。
「それにしても、辛気臭いジャパニーズホテルだジーザス!早いとこ二人でここから抜け出して、モーニングコーヒーと洒落込もうじゃないかサクセース?」
「一松くん、急にどうしたの?」
「ノンノン、おれはカラ松、松野家のセカンドボーイ」
「セカンドボーイ?」
呆気にとられているゆめ美の横で、一松の暴走は止まらない。
「フッ、安心しろ。当然ブラザー達を救い出してカラの愛の逃避行さ」
乗りに乗ってきたところでパチンと指を鳴らした。
「だから元気を出すんだ。おれがついてる。お前を怖がらせるブラックアイズブルーデーモンなんか、このおれカラ松がギルティラブで葬ってやるさ!」
「は、はぁ」
「んー?まだ不安なのかいプッシーキャット?ならば二人の距離を縮めるにはお誂え向きなこのダークネスルームで、ラ、ララララブソングでででも…」
ふわりと鼻腔をくすぐるシャンプーの香りで我に返った。