第18章 アンケート回 松怪奇譚〜追〜
「じゃあ、遠慮なく」
「え"ッ!!??」
トスッと脚が床に突き刺さった。
トド松は間一髪で脚から逃れ、チョロ松の横に避難する。
「くっ…!気をつけてチョロ松兄さん。ヤツはボクの一撃必殺、胸キュン自己犠牲トッティをもってしても太刀打ち出来ない…!」
「当たり前だろ、母さんじゃないんだから。何がしたいんだよ…」
「おいこの鬼ババ!人でなし!鬼畜外道!鬼だけにッ!!」
「いやひとっつも上手くない、クソつまんな……ってお前!何挑発しながら僕の背中に隠れてんの!?」
心外だとでも言いたげに、トド松はむくれながら兄の背中に張り付いた。
「もぅっ!隠れてなんかないよっ。モップの方がリーチ長いでしょ?僕は迎撃係」
「いや釘バットは近距離特化だろ!!」
下らぬ兄弟のやりとりが続く間に、女将は床に刺さった足を引き抜き、ギロリと食料をロックオンした。
「おいこの餌共。こっちは腹空いて死にそうなんだ…!あんたらの茶番に付き合ってる暇はないんだよぉぉお!!」
「ヒイィィィイ!?」