第17章 アンケート回 松怪奇譚〜鬼〜
「ちょっと休憩っ!もう疲れた!」
白熱する末端コンビ対センターっ子の卓球ダブルス対決は、末っ子の一言により一時休戦となった。
四人全員汗だくでその場にへたり込む。
「へへっ、お兄ちゃん相手になかなかなるじゃん?」
「そっちも、まぁまぁのチームワークだね」
「……」
「うわ、お風呂入ったのに汗でベトベトー」
パタパタと浴衣をあおぐトド松を見やり、おそ松は鼻の下を擦って立ち上がった。
「んじゃ、いい汗かいたし温泉行くかぁ」
「ダメに決まってんだろ!ゆめ美ちゃんが入ってんだから」
当然、阻止するチョロ松。
「でもさぁ、混浴なんだから別によくね?覗くんじゃなくて正々堂々と見るっつってんだから」
「全然よくない。一瞬で嫌われるから」
「そうやっていつまでライジングの殻に閉じこもってんだよ?お前はさ、嫌われる覚悟で自分をさらけ出す勇気がないだけだろ」
「ただおっぱいを見たいだけなのに名言ぽいのやめろ」
耳元で紡がれる長男の甘い誘惑に三男は耳をふさいだ。