第10章 恋熱にほだされて
「ホエホエ。ゆめ美ちゃん、随分無理したんダスなぁ」
聴診器を外したデカパン博士はため息をこぼした。
「博士…いつもの貰えますか…?」
「ゆめ美、いつものとは?」
「ホエ?聞いてないダスか?ゆめ美ちゃんは生まれつき免疫力が低くて身体が弱かったダス。そこで、ワスが開発に携わった赤塚印の松汁を子供の頃から飲んでるんダスよ」
「ま、松汁…!?」
ネタだと思っていたのに本当にあったのかと、カラ松は驚きを隠せない。
「博士。アレって確か高額じゃなかったか?それに何の成分が含まれているのか怪しすぎるんだが」
「安心するダス!百パーセント天然成分、作ってくれた農家の方の顔が分かる全ての栄養素に加え、ナニな成分をナニしてナニした身体に嬉しい・優しい商品ダス!」
そこまで言うと、デカパン博士はゆめ美を一度見てから「それに」と付け加えた。