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【YOI・男主】Stay Gold

第3章 再会!帰郷のリンクメイト!


宮樫徹はいつまでもひっついて離れない生徒に、どうしたものかと頭を抱えた。
帰るから支度するよ、と声をかけてからずっと、ヴィクトル・ニキフォロフが徹の背後にぴったりついて離れない。
徹よりも身長が高いのをいいことに、背後から抱きついて、肩にぐりぐりと頭を押し付けてくる。
プライベートな時間のヴィクトルは意外と甘えただ。
犬っぽいとも言う。

「ヴィクトル?いいかげんに準備すませないと、ヤコフに怒られるよ」
「うん」

ヴィクトルが離れる気配はない。
仕方ない、と徹はヴィクトルの腕の中で身をひねり、彼の顔をのぞきこむ。
放心したような、まだ滑走の熱に浮かされているようなヴィクトルの様子に、落ち着かせるように背をたたいた。

「帰ろう、ヴィクトル」
「トールは、これからどうする?」

いつかの問のような言葉に、徹は微笑むことしかしなかった。
ヴィクトルと徹のコーチ契約は、ワンシーズンのみだ。
この後のことは徹もまだ考えていない。
勝利の余韻に浸っていたい気持ちはあるが、真剣にこれからを考えなければならない。
それはヴィクトルも同じだ。

「とにかく、帰ろう。ヤコフもユーリも待ってる」
「……わかった」

やっと開放され、徹はほっと息をつく。
ワンシーズンの契約。
グランプリファイナルが最上の場所で、最後の場所になるのは最初から決まっていたことだ。
ヴィクトルのコーチになって、徹がヴィクトルからもらったものは計り知れない。
リンクの中にいたままでは見れなかったものを、感じられなかったことを知ることができた。
多くの選手を、自分のプログラムで輝かせることができたら。
本人ですら気付いていない可能性を開花させられるのだとしたら。
そんな気持ちも湧き出している。
だが、ヴィクトルと離れることを惜しむ自分もいた。

それを僕は望んでしまってもいいのだろうか。

帰る準備を始めたヴィクトルの後ろ姿を見ながら、徹は考える。
今度は自分からヴィクトルに抱きつきに行こうかと思ったが、背に指が触れる手前で我にかえる。
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