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【YOI・男主】Stay Gold

第3章 再会!帰郷のリンクメイト!


「OK!」
「ちょっと待ってヴィクトル!!」

徹の静止も聞かず、ヴィクトルの腕が徹の膝の後ろと背に回る。
そのままぐいと力が込められたかと思うと、徹の脚は宙に浮いた。
いわゆるお姫様抱っこだ。

グランプリファイナルのエキシビション。
ヴィクトルは演技の途中で何を思ったかリンクサイドへ急行すると、自身のコーチを腕に抱えてリンクに戻ってきた。
自分のコーチを見せびらかすように、姫君と踊る王子のように、ヴィクトルは徹を抱きかかえたままリンクをまわった。
リンクサイドへ送り届けた後には、膝をついて手の甲へキスを贈り、何事もなかったかのようにプログラムの続きを滑走。
このエキシビションはヴィクトルのファン、徹のファン、その両方を驚愕させた。
徹を抱えて楽しそうに笑うヴィクトルからは本当にコーチが好きなんだな、というのが伝わってきたし。
ヴィクトルに抱えられるというハプニングにも臨機応変に対応して、選手だったころのように表現者であろうとする徹の姿には徹ファンが涙したとかなんとか。
それからというもの、ファンからのコールで「あれ」といったらこれしかない。

「ヴィクトル!試合前!試合前にこんなことしない!!」
「ファンからのリクエストには応えなきゃ。それに徹は軽いからダイジョーブ、ダイジョーブ」

突き刺さる視線、視線、視線、それからカメラ。
コーチを抱えたままくるくる回るリビングレジェンドに、コールした女性ファンはその場で昏倒したという。
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