第6章 危険な悪戯
『ハ、ラ……んっ、も、やだぁ。 ちゃんと、して……』
理性を繋ぎ止めることが出来なかった。
バイブが抜かれてハラが尋ねる。
「ちゃんとって? もっと詳しく言わなきゃ分からないでしょ?」
妖しさを含んだ笑みを浮かべながらハラに詰め寄られ、危うく口を開きかけた時、
「本当、何をしてるのかと思えば……」
『く……ろ、う?』
居ないはずの紅楼の声が聞こえハラは勢いよく後ろを振り返る。
その時、開けっ放しになった扉の横に腕組みをしながら立つ紅楼の姿が見えた。
「さぁ、ハラ、何をしていたのか詳しく聞かせてくれるよな?」
「い、いや……あはは」
紅楼の怒った威圧に負けたのか、ハラはたじろぎ、大声を出しながら飛び去ってしまった。
全く状況が掴めずベッドの上で固まっていれば紅楼が近づいてきたため、起き上がろうと思えば上半身を押され、またベッドに寝る事に。
『えーっと……紅楼?』
「ハラが逃げたって事は、が説明してくれますよね?」
一応笑顔だが雰囲気は完全に怒っている。
私は慌てて弁解、というか今までの事を話した。