第6章 危険な悪戯
「冷たいのは嫌いですか」
『き、嫌いだよ……』
「普段は?」
『っ!! ……べ、つに』
「どっちですか? 言わなければ、今日はこのまま止めますけど」
止めるという言葉に身を乗り出そうとして、押さえ込まれる。
紅楼には力では敵わない。
『止めちゃ、やだ…』
「なら、どっちですか?」
紅楼が好きか、嫌いか……。
改めて、しかもこんなに接近した状態で言うのは恥ずかしいというか、なんというか。
でも、欲には勝てない…
『……す、き。 です……っ』
これ以上ないという程に顔を真っ赤にして言うその姿は、まるで初めて恋をした少女の様に純粋だった。
「いい子」
瞼に軽いキスを落として顔を離す紅楼。
キスとその言葉にハートを撃ち抜かれたは、顔を真っ赤にしたまま硬直してしまった。
『な……っ、なっ……』
口をパクパクと動かしているに微笑みを向け、体を重ねる。
″素直な子にはご褒美をあげないと″
の甘い悦びの声が明け方まで続いたのは、また別の機会に…。