第6章 危険な悪戯
が洗濯物を取り込みに行っている間、聖堂の中を飛びながら色々思考を巡らす。
最初はほんの悪戯程度で考えていたのに、一瞬で胸を掴まれた……悪魔、特に淫魔の持つ異性を引きつける力は強いからだろう。
僕が悪魔如きに恋をするなど思っても居なかったが、まあ無い例ではない。
実際何組かは知っている。
ただ、天使が主導権を握ってなくちゃ僕は納得出来ないんだよね。
あぁ、そうだ、いっそプライドを滅茶苦茶に壊して泣き叫ぶ程の快楽を味わわせちゃえば良いんじゃないか?
「ひひっ……いーこと思いついちゃった♪」
手に入れたい、たとえ長い付き合いの紅楼のペットでも、まだ完全に相手の物になってないんだからOKだよねぇ。
天使にしてはゲス過ぎる事を頭に考えながら地上に降りの元へと歩いて行く。
その顔にはいつもの陽気な笑顔は無かった。
そんな事も知らずには洗濯物を抱えハラの前からやって来る。
『んぉ? ハラ、真ん中に立たれたら通れないじゃん。 ちょっと横にy((』
洗濯物で前があまり見えなかったは、顔を横から出しハラを見た。
その瞬間、ハラの雰囲気であの時と同じ恐怖が支配する。
逃げろ、早く離れろ。
頭の中で警告音が鳴っている。
なのに、足が竦んで動けず洗濯物を落とし尻餅をつく。