第5章 現れた天使
黒髪の隙間から覗く白い首から背中に指を滑らせる。
『ん、んんっ』
指から逃げるように尻尾を体に巻きつけ離れて行く。
「尻尾……あー、尻尾ね」
服の上から付け根あたりを撫でてみれば敏感なのかピクピクと尻尾が跳ねる。
『んぅ……や、め…』
止めようとしてるのか、伸びてきた手を避けを仰向けにする。
「淫魔ってどこが弱いんだっけ……? 覚えてないや」
とは言いつつそれらしい部分を触っていく。
ハラの指先が喉元から胸の谷間を通る。
『っふ……んん』
お腹から足の付け根。
『んっ……ぅあ』
一番反応を見せたのは足の付け根付近だった。
「やっぱり」と満足気に笑い、服の上から敢えて急所には触れぬように責め立てる。
『んっ、んぅ……ゃ……ぁふ』
「……」
ビクッ 『?! ぁ、あぅっ』
耳元で名前を呼べば体をビクリと震わせ、息を荒げながら体をくねらせている。
しかし、よほど体力を消耗したからか一向に起きそうにない。
「ん〜……感度は良いみたいだけどイマイチ反応が無いなぁ。 ……ちょっと反則技使っちゃうかな!」
何を思ったかハラがの頭に手を当てしばらくすると、の体が一際大きく跳ね様子が変わった。
フェロモンが濃くなった……要するに、催淫する態勢になったという事だ。
「あー、そうそう! これを見たかったんだよね〜」
眠っているからは普通の人間の男性だと少し関わるだけで触発されてしまう程のフェロモンが溢れている。
今を起こすとどうなるのか……気になってしまったハラは早速起こしにかかる。