第4章 嫉妬は蜜の味
※ここから百合要素有りです!!
でも、嘘を言うくらいなら……ホントの事を言いたい。
『……悲しかった。 凄く悲しくて、悔しかって、胸が……痛かった』
自然と涙が流れた。
夢が現実になってしまう……そう、感じた。
だから溢れて止まらなくて、私はただ静かに涙を流して相手の言葉を待つ。
「そっか……」
ペロッ
『ふぁ…?』
一瞬何が起きたのか。
涙を、舐められた。
何でそんな事をするのか自分では分からなくて唖然と初菜さんを見る。
「ふふ、その顔可愛い」
『な、何するんです?!』
ヒョイっと抱き上げられベッドに落とされる。
女性なのに持ち上げれたんだ……とか感心している場合では無く、私は初菜さんに押し倒されているのだ。
可愛いって、そんな事より何でこうなっている。
「ごめんね〜。 ちゃんの嫉妬する姿が可愛すぎて、ちょーっと意地悪しちゃった♪」
『い……意地悪?』
「そう、今までの全部、嘘だよ!」
『……う、そ?』
にこやかな笑顔で告げる初菜さんとは違い真顔になる。
嘘? って……最初から、最後まで、演技?
『え、さっきのは……』
「あぁ、あれも演技だよ? 実際キスなんてして無いからね!」
……よ、良かったぁ〜。
ホッとため息をつき安心する。
モヤモヤしていた気持ちがスッキリして嬉しい。
というか、あの演技紅楼も加担していたとか?
考えているとまた頬を舐められ我に返る。
『そ、そうだ! 初菜さん、避けて下さいよ!』
「いーや!」
『はぁっ?! 何でですか!』
「うふふ〜。 騙しちゃったお詫びに、今晩のお相手は私がするって決めたんだよ☆」
『え、何言って……んむっ?!』
まだ話の途中なのに、無理矢理唇を奪われ女同士でキスしてしまう。
肩を押し返すが全然動かない。
逃げる舌を追ってきて絡められて長く長く続く。
初菜さんも淫魔だ、唾液にはもちろん媚薬効果がある。
その為か力が徐々に抜けてきて、頭がフワフワする感覚に身体が熱くなってきた。