第3章 空腹対処法
ぐうぅぅぅぅっ……
『んぁ…? おなか、空いた……』
お腹が空きすぎて私は目覚める。
見渡せば自分の部屋のベッドの上だった。
ぐうぅぅぅぅっ……
腹の虫がおさまらない。
ご飯を催促してきているのだ。
『紅楼……居ない……』
部屋には居なくて裸足で私は廊下に出る。
薄暗い廊下にも姿は見えない。
匂いが薄い……建物内に居ないとすぐ分かり、一番近い裏口から外に出る。
『あ、洗濯物……無い』
紅楼が入れたのかな、と思いながら外を歩いていると…
バチッ
『ぎゃっ!?』
強い電流が流れたような衝撃で跳ね返される。
何が起こったのか分からず、その方に手を伸ばすと見えない壁があった。
きっと建物の周りを特殊な結界で守っているのだろう。
『痛かった……というか、紅楼の匂いが薄くて…』
何処にいるのか特定出来ない。
早くご飯が食べたいのに……ご飯、食べたいよ。
下腹部が熱い。
疼いて疼いて仕方が無い。
欲しい、早く欲しいのに……待てないよ。
『あぅ、ほしぃ……ゃ、はやくっ、』
ビクビクと身体が震えて甘い声が漏れてしまう。