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十人十色.

第1章 災難な1日



「な、なにをするんですかっ」

「大体わかんだろ?!」

と、制服の中に手を入れて胸を触る。

「い、いやっ」

「なになに、でけぇじゃん」

男は私のワイシャツを破き、あちらこちらにワイシャツのボタンが飛び散る。

「はい、いい眺め〜」

「いやっ!誰か助けて!!」

「今更おせーよ!人が少ねーのお前も見たろ?!」

わかってる。
人が少なくて…ここに助けが来ないことなんて。
自分の足で歩いてきて、自分でついてきてしまった。
なんて、馬鹿なんだろう。
なんでもっと早く気づかなかったんだろう…逃げなかったんだろう…。

ほんとに、今日は災難な1日だ…。

「じゃあ、ヤっちゃいます!」

「次俺な~」

「や、次は俺!俺!!」

「んなの、一気にヤりゃあいいだろ」

なんか、もうこうなったら…どうにでもなってしまえばいい…

私はぎゅと目を瞑り覚悟した。


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