第2章 赤い集団
「八田おかえり〜」
「十束さんただい……だ、誰っすか!?そそそそその女!!」
八田くんと呼ばれた男の子は私に指を指し、顔を真っ赤にさせながら口をパクパクしている。
「八田、動揺しすぎだよ」
「もしかして、十束さんの彼女だったりします?」
太って…ゴホンッ…ちょっと丸い彼は冗談交じりにそういう。
「んー、そうだったら面白いかも?ってか、それいいね!」
「アホか、十束」
「アハハ、ごめんごめん」
自己紹介した方がいいのかな?
「えっと、って言います。周防さんに危ないところを助けてもらって…現在に至ります」
「あ、よろしくっす。俺は鎌本力夫で、こっちが八田美咲さんです」
「鎌本くんと美咲くんね、よろしくお願いします」
座りながりではあるが、しっかりとお辞儀をする。