第2章 赤い集団
「ほら、できたで」
京都弁のお兄さんから、ホットミルクが入ったマグカップを受け取る。
「ありがとうございます」
「熱いから気をつけてな」
飲んでも大丈夫かな。
麻薬とか入ってないかな…毒とか……
「ちゃん。この人が草薙さんだよ」
「あ、草薙出雲です。よろしゅう、ちゃん」
「よ、よろしくお願いします」
「寒くないか?」
草薙さんは、私の肩に毛布をかけてくれた。
「ありがとうございます」
いい人だ…この人達。
さっきまで疑っていた自分が恥ずかしくなった。
ホットミルクを一口飲めば暖かさと、優しい甘さが私の心と身体を温めてくれた。
「おいしい…」
「そら、よかったわ」
「んー、じゃあ…ちゃんなにがあったか教えてくれる?キング寝ちゃってさ」
「起きてても話さんとちゃうんか?」
「それもそーだね」
私はソファの上に体育座りして、チビチビとホットミルクを飲む。
迎えにはソファに赤い髪の毛の人が寝ていて、その足元に十束さん。横のとこの椅子に草薙さんが座っていた。