第1章 姉の出会い
案の定遅刻しました。
連絡入れてたから怒られなかったけどね!
敵(ヴィラン)が出たならしょうがない、って言われた。
薙景
「迷惑以外の何者でもないな、敵(ヴィラン)って奴は…」
風利
「放っておいて、“個性”で飛んで来れば良かったのに」
休憩時間、呟いた私に風利がそう言って来た。
双子の妹の風利は、今日は日直だったから早く登校してて…私みたいに遅刻はしなかった。
薙景
「別に使っても良かったんだけどね〜…少しでも授業サボれるかな、と思って」
風利
「なにそれ」
薙景
「あ、先生には内緒ね」
風利が、呆れた様子で溜息を吐く。
風利
「あ、そうだ。私、友達から放課後遊ぼって誘われたんだけど…姉さんも行かない?」
薙景
「行かなーい。友達とキャッキャウフフとかしんどいわ」
風利
「言うと思った…そんなだと、いつまで経ってもクラスに馴染めないよ?」
別に良いもーん。