第32章 姉の二回戦
〜薙景 side〜
風利や飯田君達の後ろを付いてってた私は、途中で足を止めて皆から離れる。
オタク君の様子も気になるけど…と思いながら、
薙景
「まだ居るかな…」
目的地を変えて走り出した。
辿り着いた先は、生徒用の控え室。
ガチャ
ドアを開けたら、予想通り居た。
薙景
「轟君」
轟
「!」
さっきまでオタク君と死闘を繰り広げてた、轟君が。
轟
「八剣…」
薙景
「二回戦突破おめでと。てか、まだ着替えてないんだ」
轟君の着てる体操服の上着は、炎熱で焼けて右半分だけ残ってる形。
左半身ほぼ見えてるから、目のやり場に困るわ。