第30章 友達の激励
緑谷君がぶつかりそうになった相手は、事件解決数最多の実績を持つ、炎熱系ヒーロー『エンデヴァー』だった。
エンデヴァー
「おォ、いたいた」
緑谷
「エンデヴァー…何でこんなとこに…(近くで見ると凄い威圧感…‼︎)」
轟君のお父さん…なんだよね、確か…緑谷君を探してたみたいだけど、どうして…?
予期せぬプロヒーローの登場に、緑谷君も私も動けずに居た。
エンデヴァー
「君の活躍、見せて貰った。素晴らしい“個性”だね。指を弾くだけであれ程の風圧……!パワーだけで言えば、オールマイトに匹敵する“個性”だ」
緑谷
「何を…何を言い…たいんですか!僕、もう行かないと…」
緑谷君は、なんだか動揺した様子で、エンデヴァーの横を抜ける。
エンデヴァー
「ウチの焦凍には、オールマイトを超える義務がある。君との試合は、テストベッドとしてとても有意義なものとなる。くれぐれも、みっともない試合はしないでくれたまえ」
義務?テストベッド?…何それ…
エンデヴァー
「言いたいのはそれだけだ。直前に失礼した」
緑谷
「………僕は、オールマイトじゃありません……」
エンデヴァー
「そんなものは当たりま─」
緑谷
「当たり前の事ですよね…轟君も、貴方じゃない」
それだけ言って、緑谷君は再びフィールドに向かって行った。