第30章 友達の激励
麗日
「見とるね。頑張ってね」
お茶子ちゃんの言葉に頷いて、緑谷君は控え室から出て行った。
お茶子ちゃんの目線が、手元の携帯電話に落ちる。
風利
「お茶子ちゃん、ごめん。さっき携帯鳴ってたのに…」
麗日
「ううん、気にしないで!後で掛け直すし、大丈夫!」
風利
「……それと…」
私は、自分の両手をギュッと握り込んだ。
風利
「試合の前、応援に行かなかったことも…ごめん」
麗日
「?何で謝るん?」
何でって聞かれたら、上手く答えられないんだけど…
風利
「私…この体育祭で、姉さんと爆豪に勝つ事を目標にしてて…」
だから、お茶子ちゃんへの応援は、中途半端になると思ってた。
風利
「でも、今は…えっと…」
言葉が上手く出てこない。
今私が何を言っても、お茶子ちゃんに失礼な気がして…