第26章 憧れの人
エンデヴァー
「左の〝力〟を使えば、障害物競走も騎馬戦も圧倒出来た筈だろ」
轟君は、無言で歩を進める。
エンデヴァー
「良い加減、子供染みた反抗をやめろ。お前には、オールマイトを超えるという義務があるんだぞ」
エンデヴァーの横を通り過ぎる。
エンデヴァー
「分かってるのか?兄さんらとは違う。お前は、最高傑作なんだぞ!」
わー、自分の子供に向かって凄い言いよう…
轟
「それしか言えねえのか、てめェは…母さんの力だけで勝ち上がる。戦いで、てめェの力は使わねえ」
エンデヴァー
「学生のうち(いま)は通用したとしても、直ぐ限界が来るぞ」
轟君は、エンデヴァーを振り返る事なく、フィールドに出て行った。
薙景
「………」
また盗み聞きしちゃったな〜…本当、後で謝らないと…
私は、控え室に向かって踵を返した。
エンデヴァー
「──そこに居るのは誰だ?」
薙景
「!」
ヤバ…