第17章 ヒーロー志望
飯田君に誘われて、私は緑谷君やお茶子ちゃんとも一緒に食堂に向かう。
姉さんは、先に食堂に行ったのか気付いた時には教室に居なかった。
食堂に行く途中、緑谷君がお茶子ちゃんに「どうしてヒーローになりたいのか」を訊いた。
お茶子ちゃんの答えは…
風利
「お金…?」
緑谷
「お金欲しいからヒーローに⁉︎」
麗日
「究極的に言えば…」
予想に反して現実的なものだった。
麗日
「なんかごめんね、不純で…‼︎飯田君とか立派な動機なのに、恥ずかしい」
飯田
「何故⁉︎生活の為に目標を掲げる事の、何が立派じゃないんだ?」
飯田君の手がいつもよりアクティブ…
風利
「私も、恥ずかしがる事じゃないと思うよ。寧ろ、凄い事だと思うし」
緑谷
「うん」
ヒーロー程危険を伴う職業はないのに…目的の為にヒーローを“選べる”のは、お茶子ちゃんが良い人である証拠。
緑谷
「でも、意外だね…」