第16章 不安と不審
〜薙景 side〜
ゆっくりと瞼を開けると、白い天井が見えた。
「目ェ覚めたかい」
声をかけて来たのは、養護教諭のリカバリーガール。
薙景
「………」
て事は、ここは保健室か…
薙景
「…どれくらい寝てましたか」
リカバリーガール
「1時間程だよ。どうだい体調は?」
薙景
「…怠いです」
体が重い…動きたくない、嫌な倦怠感…
リカバリーガール
「“個性”の多用による過労だね。まったく…気を付けるよう何度も言って来たってのに」
薙景
「使いたくて使った訳じゃないんだけど…」
体を起こすと、他のベッドが目に入った。
薙景
「オールマイトにオタク君…」
二人もここに運ばれてたんだ。