第2章 妹の出会い
──会場A
「広っ」
着くと誰もがそう思った。
模擬市街地って…予想外に広過ぎる!
「街じゃん‼︎敷地内にこんなんが幾つもあんのか!雄英スゲー‼︎」
本当に凄い…
指定会場Aの受験生の中には、ソバカスの人も眼鏡の人も居る。
ソバカスの人は、緊張の所為かガチガチに固まってた。
風利
「大丈夫?そんな固まってちゃ、力出し切れないよ」
「はっ、ひ、はいっ‼︎」
声をかければ、大袈裟なくらいに肩を揺らす。
「あのっ、さ、寒くない…ですか?」
風利
「え?」
まさかそんな事言われるとは思わなかった。
今の私の格好は、タンクトップと短パン…確かに冬にする格好じゃない。