第7章 タイムリミットとビビの声
先ずはサンジが飛んで来たチョッパーとビビを足に乗せてそのまま上へ蹴り飛ばし、続いてゾロが刀の峰で二人を吹き飛ばす、最後にチョッパーがビビを投げ飛ばした。
あと7秒──。
勢い良く飛ばされたビビは最上階にいるB・Wの狙撃手二人に攻撃を仕掛ける──。
「ジャッキーストリング(孔雀一連)…スラッシャー‼︎」
だがビビの攻撃はいとも簡単に避けられてしまう。
「ゲロロ残念‼︎」
「外したな⁉︎」
カエルの格好をした女と音楽家の格好をした男が反撃にビビに銃を向ける。が、
「ランバック(逆流)‼︎」
初めの攻撃を避けた余裕から油断してた敵にバックアタックが見事決まる、攻撃を食らった敵はそのまま時計台から外へと飛ばされた。
あと──1秒。
「っ…‼︎」
間一髪で発火線の火を消して何とか砲撃を止めることが出来た。
ドクンドクンと脈打つ心臓を抑えながらビビは一息つく、これで少なくとも被害は最小限に抑えられるそう思った──その時。
カチ…カチ…と不気味な音が聞こえる事に気が付いた。嫌な予感に恐る恐る砲弾に近付いてみればあろう事か砲弾は”時限式”だった。
もう1分も無い…このままでは爆発してしまう、時計台の下にいる仲間も広場にいる国民達もみんな死んでしまう。絶望に打ち拉がれた時ふとクロコダイルの言葉が頭を過ぎった。
”お前に国は救えない”
「…っ‼︎」
一体どこまで人をバカにすれば気がすむのか、どこまで人をあざ笑えば気がすむのか、悔しさに拳をキツく握り締めた時よく知った声が耳に届いた。
「懐かしい場所ですね…砂砂団の秘密基地」
まさかと思い振り向けばそこにはペルがいた。縋り付く勢いでビビはペルに助けを求める、もう…自分には爆弾を止める術が思い付かないのだ。
それを聞いたペルはニッコリと優しく微笑む、その顔を見たビビは一抹の不安を覚えた…心臓が僅かに早鐘を打つ。