第5章 ワニの家
サンジに抱えられてるユナはナミ、ウソップと共に道を逸れた。スモーカーは追っては来ないが代わりに下っ端の海軍達がユナ達を追ってくる。
「ユナちゃん、ちょっと降ろすよ」
『うん、…ありがと』
ユナを降ろすとサンジはスーツを正し追ってくる海軍達に向き直った。
「おいウソップ、ナミさんとユナちゃんの事は任したぞ」
「何⁉︎…ま、任せろ!」
どうやらサンジが足止めに買って出てくれるようだ、自分達の弱さを知ってるナミとウソップはすんなりサンジに足止めを任せ先を急ぐ、ユナは大丈夫なのかとサンジを見やれば問題ないと返された。
『じゃ、また後でね』
その言葉を残してユナも前の二人の後に続いて去っていった。
サンジが海軍を引き受けてくれたおかげで多少は気持ちに余裕が出来たナミとウソップだったが、それも束の間、何処からともなく現れた屈強な男達──B・Wの軍団がユナ達の行く手を阻む。
「いやー!ウソップなんとかして‼︎」
「無茶言うなっ、これだけの人数どーしろってんだよ‼︎」
戦闘員のルフィ、ゾロ、サンジならまだしも、殆ど非戦闘員に近い二人には荷が重い。軽く見ても2、30人はいると思われるB・Wにナミもウソップも涙目だ。
『…ナミ、ウソップ、私が道を開けるから先に行って』
「え、でもお前この人数大丈夫なのかよ⁉︎」
『大丈夫問題ないわ』
言ったでしょお荷物にならない程度には戦えるって、そう付け足すと二人は渋々に納得してくれた。
『アネモスダンカーナ(風の鉤爪)!』
両手を振り上げ風の刃を飛ばす、行く手を阻んでいた敵を斬りつけ吹き飛ばすとユナは二人に今の内に行くよう促した。