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巡り逢わせ【ONE PIECE】

第24章 垣間見える鱗片


──それにしても


着替えを終えたユナは暫し考える。

毎回チョッパーに着替えを手伝って貰うのは正直気が引ける。片腕が動かないのがこんなに不便だとは思わなかった…もう一層の事腕が動くまでこの服でいようかな。

なんて、そこまで考えてはたと気付く。

自分の服なら問題無いがこれはナミの服だ、人様の服をずっと着ているのは駄目だろう…と言うかずっと同じ服は流石に不衛生過ぎるか。


『あー、服買っとけば良かったァ』


まさかこんな事で悩まされるとは思わなかった。今迄服が無くて困った事は無いに等しかったのに…そもそもこんな怪我したのすら久々だったりする。

どうしたものかと唸っているとチョッパーがスカイピアには服が売ってないのかと呟いた。

成る程、その手があったか。
そうと決まれば善は急げ、明日にでも買いに行こう、せめて片手でも脱ぎ着し易い服があれば一人でも着替えられるし…うん、決まり。

これで一先ず着替えの問題は解決だ。



解決策が見つかり足取り軽くユナはドアを開けたのだった。






部屋を出て直ぐに出会ったのはナミだった、正確にはドアの前にナミが待ち伏せしていたのだ。

腕を組み仁王立ちで見下ろしてくるナミは如何にも何か言いたげだった。そんなナミの迫力にチョッパーはユナの背後へと隠れてしまう。


隠れるの逆だよチョッパー…。


頭隠して尻隠さず、文字通りチョッパーのお尻は丸見えだ。


『待たせてごめんなさいナミ』
「………」
『服もありがとね、明日買いに行くから洗って返すわ』
「………」
『ルフィ達も多分もう戻ってるだろうし、私達も戻りましょ』
「………」


ジッと無言の圧力を掛けてくるナミに背後にいるチョッパーはすっかり怯えている。ナミが何を言いたいのか大方見当は付くが、今はそれに答えるつもりは無い。

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