第23章 終焉を告ぐ島の歌声と堕ちる陰
ユナの言葉に眉を寄せるサンジを横目に、ルフィがそうだった! とユナを肩から降ろす。
「チョッパー、ユナを診てやってくれ! 腕怪我してんだ」
「おう分かった! あとゾロの手当だけだからちょっと待ってて──」
「おれは後でいい」
「何言ってんだよ!」
「いいから…先にあいつを診てやれ、多分あいつの腕動かないぞ」
「そうなのか⁉︎ 分かった」
ゾロの元に駆け寄ったチョッパーは直ぐさまユナの元へとやって来た。
「ユナ、怪我診るからこっち来てくれ」
『ゾロが先で大丈夫よ?』
「ゾロは後で診るから先にユナだ」
そう言うとチョッパーは瓦礫の物陰にユナを連れて行った。
チョッパーに手当てをして貰いユナはボロボロの服を着直す…結論だけ言えば全治三週間、絶対安静。
私の左腕は腕神経叢の筋皮神経、橈骨神経、正中・尺骨神経が負傷しているらしく脳からの伝達が出来ていないらしい…なんか小難しい言葉を言われたが、簡単に言うと左腕の神経が負傷しているから動かないとの事。
完治するには時間が掛かるそうだ…序でに言うと出血多量で貧血気味。
「いいなユナ、絶対安静だからな…それから包帯は取るなよ」
『ただの擦り傷だから大丈──』
「いいな、絶対にとるなよ!」
『…努力するわ』
既に体に巻かれた包帯に手を掛けていたユナはチョッパーの言葉に苦笑いした。