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巡り逢わせ【ONE PIECE】

第19章 キミとの約束(後編)


「………ふぅ」

取りあえず息はあるようだよい…マルコはブーゲンが気を失ってるだけな事を確認するとユナ達の方を振り向く──そしてユナの行動を見るや否や、目を見開いた。


「──っやめるよいユナ‼︎」
『…っ!』


マルコはユナに駆け寄りその肩を乱暴に掴むとエースから引き剥がした。


『なに…するのよ…』


努めて平静を装って言うユナにマルコは怪訝に眉を寄せた、チラリとエースを一瞥した後ユナを真っ直ぐに見据える。

「ユナ……”能力”は使うなと親父に言われてるはずだよい」
『…何で知って──』

目を見開くユナにマルコはそれ以上は何も言わず徐にエースを担ぐと、空いた片手でユナを抱えた。

『…! ちょっとマルコ⁉︎』
「暴れるな落ちるだろよい」
『っ、私なら大丈──』
「喋るな、大人しくしてろい」
『…っ』

マルコの有無を言わせない物言いに流石のユナも黙り込む。完全に怒っている…マルコが何故エドとの約束を知っているのかとか、何故この場所にいるのかとか、聞きたい事はあったがどうやら身体は限界だっらしくユナの意識はそこで途切れた──。





──何も無ければいいと思っていたがそんな時に限って嫌な予感はするもので、調達を終えたマルコは急いでエース達の後を追っていた。

だが街中に二人の姿はなく聞き込みをすればどうやら賞金稼ぎと一緒にいたという。この街で賞金稼ぎと言えば恐らくブーゲンビリーの二人だ、偵察に行った時も耳にしたが二人の噂は良くないものばかりだった。

マルコは舌打ちするとエース達が向かったと思われる廃倉庫へと急いで足を向けた。

夕陽が沈みかけた頃ようやく倉庫に辿り着いたマルコが目にしたのはガタガタと揺れる倉庫に割れる窓……中に駆けつければ紅く染まって倒れるエースに、男を一方的に攻撃しているユナの姿がそこにはあった。


何とも最悪な状況にマルコは苦虫を噛み潰したような顔をする。

「ユナ‼︎ やめるよい‼︎」

マルコに気付いたユナは一瞬キョトンとした顔を向ける、エースも此方を振り向いたところを見るとどうやらまだ意識があるようだった。
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