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巡り逢わせ【ONE PIECE】

第17章 神との対峙


『一つ、青海には貴方より強い人は巨万といるわ…自分が最強だと自惚れ無い事ね』

『二つ、確かに木は電気を通す…ただし、それは水分がある場合。水分が全く無い木は電気を通し難いの』

どう? 少しは勉強になった? 明らかに見下したユナの物言いにエネルの目は据わり、次第に顔は無表情になっていく。


「…あまり神を愚弄しない方が身の為だぞ……”小娘”」
『あァ、もう一つ言い忘れてたわ…人は見かけで判断しない事。分かった? ”エネル君”?』

「……ヤハハ…もう手加減は無用らしいな」


エネルはユナを睨み付けると持っていた黄金の棍棒を自身の光熱で槍へと変化させた。

小娘の攻撃も所詮は子供騙し、例え電気を通し難くともそんなモノは電圧が高ければ何の問題も無い。そう問題は──…。

そこまで考えてエネルは気付く、高電圧なら木の棒もくらう事なく寧ろ木の方が丸焦げになる筈だ。だったら何故あの時…雷と同等の光熱を持つ自分に攻撃が当たったのか…。

そもそも水分の無い木が偶然に落ちているものだろうか…他にも何か絡繰がある筈、エネルは静かに目の前の少女を見据えた。


ドクン

「貴様…いったい”何者”だ…?」

ドクン

『──貴方が知る必要はないわ』

ドクン

心臓の音がやけに大きく聞こえる…ユナは不自然に脈打つ心臓を無視し人知れず深呼吸するとエネルに向かって駆け出した。


『アネモスダンカーナ(風の鉤爪)‼︎』
「”キテン(3000万V雷獣)”──」

エネルが放った雷獣は風の刃を蹴散らすとユナ目掛けて駆けてきた、それを上空に飛び退いて避けるとユナは再びエネルに風の刃を飛ばす。

だがそんな攻撃ではエネルに傷を付けることは出来ない。


「何度やっても同じだ、 風では私には勝てぬ」
『…アネモストロビロス(竜巻)!』
「──”ヒノ(3000万V雷鳥)”」


雷で具現化された雷鳥は竜巻をものともせず一直線にユナに襲い掛かった。眼前まで迫ったそれに最早避けるのは不可能と判断するとユナは片手を前へと掲げる。そしてそこに気泡を作り出すと雷鳥に添わしそのまま横へと受け流した。


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