第17章 神との対峙
ユナはチョッパーの頭をポンポンと撫でると灯りが見える方へと足を進めた。他のみんなは目と鼻の先にいる、多少身体は痛むが動けない程ではない…それにみんなが来るより自分が向かった方が早いだろう。
『チョッパーは心配し過ぎよ、自分の事は自分が一番よく分かってるわ』
「それもそうだけど分かってても無理する”ヤツら”もいるから医者の言う事も聞くもんだぞ」
横を歩くチョッパーの言葉にユナは目を丸くする、”ヤツら”と聞いて真っ先に思い浮かぶのはルフィ、ゾロ、サンジの三人だ、確かにこの三人なら無理をしそうだなとユナが納得したところで「言っとくけどユナも入ってるからな」とチョッパーに釘を刺された。
本当に大丈夫なのにと思うが言えばチョッパーの機嫌は更に悪くなるのは目に見えてるのでユナはそれ以上言う事はしなかった。
「おーいみんな! ユナが起きたぞ」
「お、やっと起きたかユナも踊ろうぜ!」
「いやそれは無理だろルフィ」
「もう、心配したわよユナ」
「ユナちゃん目が覚めてよかった、大丈夫かい?」
『えぇ、もう大丈夫。迷惑掛けてゴメンなさい……みんなも無事で良かった』
ユナの最後の記憶ではルフィ達と離れ離れになっていたがどうやら無事合流出来たみたいだ。一通り見渡せば空の騎士と水玉模様の鳥もいた。
今はキャンプファイヤーをしているのかパキパキと組み木が燃える炎を中心にルフィとウソップ、それに何故か狼も一緒に楽しそうに踊っていた。
「ユナちゃんスープ飲むかい?」
『ありがとう、頂くわ』
ユナがサンジからスープを受け取ったところでナミがパンパンと手を叩く、その音にみんなの視線が集まる。
「さてと、ユナも起きたしこれからの事を話しておくわ」
その前にとナミはユナに帽子を手渡した。どうやら自分が気を失ってからずっと持っていてくれたらしい、ユナは感謝しつつ帽子を受け取ると首から下げた。
「簡単にだけどこれまでの事もざっと説明するわね」
珍しく眼鏡をかけたナミの言葉にユナはスープ片手に耳を傾ける。