第16章 神の国
「さァ出来たぞ‼︎ ”空島特産フルーツ添えスカイシーフード満腹コース”だ」
「んまほ〜〜‼︎」
『わぁぁ、美味しそう!』
コニスの家のキッチンを借りてパガヤと一緒にご飯を作っていたサンジが豪華な料理と共に現れた。
初めて見る空島の特産物や空魚を使った料理に目を輝かせながらいただきますとルフィ達は料理に手をつける。
「それにしてもナミさん遅くねェかァ?」
「どうせまだその辺で乗り回してんだろォ」
ナミを探してサンジがバルコニーから外を眺めれば、もしかしてとコニスとパガヤは顔を見合わせた…深刻な顔付きになる二人に一味の視線が集まる。
「実は…このスカイピアには何があっても”絶対”に足を踏み入れてはならない場所があるんです」
「絶対に足を踏み入れてはならない場所?」
「えぇ、聖域…神の住む土地”アッパーヤード”」
その場所は島と隣接しておりウェイバーなら直ぐに辿り着いてしまうらしい。
『へぇ神様がいるのね』
「えぇ、”神の国”ですから全能の神…”ゴッド・エネル”がいます」
コニスの言葉にこの国には何か崇拝でもしているのかとこの時はそれほど深くは考えなかった…後にこの神と一戦交える事になろうとは一味は知る由も無い。
「そうか…絶対に入っちゃいけねェ場所かァ…」
神様より”絶対”と言う言葉にルフィの心は惹かれたらしく上機嫌でご飯の続きを頬張る。余りにも分かりやすい態度に絶対に入る気だと一味は内心呟いた。
「でももし本当にナミさんがそこに行ってたら危険だ! 早く迎えに行こう‼︎」
「待てよサンジ! その場所は入っちゃいけねェんだぞ⁉︎」
「だからナミさんが危険な目に遭う前に迎えに行くンだろうが‼︎」
「で、でもよ…」
『だったら私が見てこようか?上空なら入った事にはならないわよね』
得意げにユナが言えばその手があったかとウソップが納得しようとしたところでルフィとサンジが待ったをかける。
「何言ってんだよユナ! そんな楽し…いや、危険な場所にお前一人で行かせられるか‼︎」
『…ルフィご飯飛んでる…それに今楽しそうって……』
「そうだよユナちゃん‼︎ 何かあったら危険だよ!」
『…むー…良いアイデアだと思ったのになァ』