• テキストサイズ

巡り逢わせ【ONE PIECE】

第15章 天国への道のり


『ペガサスってあんなのだったのね、初めて見たわ』
「いや、あれはペガサスと呼ぶにはビミョーだと思うぞユナ」

「ハァ…変な騎士は行っちゃったし手元に残ったのはこの笛のみ……これは私が持つべきね」
「いやいや、ナミは何言ってんだよ!」
「そうだぞナミ!お前だけずりィぞ‼︎」
「何言ってんの⁉︎あんた達、私は一番か弱い女の子よ⁉︎この笛は私が持つべきじゃないっ‼︎それにルフィはただ笛が吹きたいだけでしょ‼︎」
「おれに持たせてくれ、おれが一番弱いぞ‼︎」
「バカいえ‼︎一番弱ェのはおれ様だ‼︎」
「私よフザけんじゃないわよ‼︎」

「変わったケンカをするのね…」
『きっとみんな笛が大好きなのよ』
「…あなたも変わってるわね」
『…?』


ロビンに変わってると言われたユナだったが本人にはその自覚が無いらしく、ただ不思議そうに首を傾げるだけだった。



空の騎士より残された笛を巡って自分が一番弱いと言い合うナミとウソップ、それにチョッパーが笛の争奪戦を繰り広げているのを暫く眺めていると「だったら!」とナミが一際大きな声を上げた。


「このメインマストに笛をつけときましょう」


ここに置いておいて困った人が困った時に笛を吹く、平等でしょう。そう提案したナミの意見はすんなりと通り誰も文句は言わなかった。

笛の置く場所が決まったところでナミは争奪戦に参加して無かったユナとゾロ、サンジにロビン、それからいつの間にかこっちに来ていたルフィを見据えた。


「──あァそれとあなた達は吹く権利を持ってませんから‼︎もし吹いたら地の果てまで蹴り飛ばすわよ‼︎」

『「はい気をつけます」』


物凄く怖い形相で言うナミに誰も口答えはしない、そもそもこのメンバーには笛は必要ないだろう…吹きたいかどうかは別として。


「あ〜おれも笛吹きてェ〜、ユナも吹きてェだろ?」
『え、いや私は別に…かな』

突然ルフィに話を振られたユナはぎこちなく笑うとそのままチョッパー達の方へと行ってしまった。

「…なんかユナのやつ変だ」

ユナの背中を目で追いながらルフィが呟けば、何か思うところがあるのか隣にいたゾロは片眉を上げ、サンジは眉を寄せてルフィを見ていた。


/ 252ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp