第15章 天国への道のり
「お、おい…ヤバくねェか…⁉︎」
「いやー!誰か助けてー‼︎」
「……っ!」
「どどど、どーすんだ…⁉︎」
主戦力の四人がやられてしまった事でナミ達は更にパニックに陥る、それを尻目に仮面男は再びバズーカらしき物をメリー号へと向ける、もうダメだとウソップが叫んだその時──。
「そこまでであ〜る〜!」
その声と共に何処からともなく現れた人物は今まさにメリー号を攻撃しようとしていた仮面男の攻撃を阻むとメリー号の手摺りへと着地した。
「何⁉︎今度はだれ⁉︎」
「ウ〜ム我輩”空の騎士”‼︎」
「ピエーー‼︎」
ナミが問えば甲冑を身に纏った老人は空の騎士と名乗り、その横には相棒なのか一羽の大きな鳥が鳴いていた。空の騎士が現れた事で先程までいた仮面男はいつの間にかいなくなっており、辺りを見渡してもその姿は既に消えていた。
「何なのよ一体……‼︎あいつは何者だったの⁉︎ユナ!ユナは無事⁉︎」
『…はーい、無事よナミ』
とりあえず危機は去った所でナミが声を上げれば、突き破った壁からユナがひょっこり出て来て返事をすると直ぐさまチョッパーが駆け寄って行った。
「ユナ大丈夫か?」
『えぇ、私は大丈夫…でもメリー号を壊しちゃったわ…』
「なぁに気にするな!それくらいの穴ならすぐ直せるさ」
自分の事よりメリー号を傷付けた事を気にすればウソップが大丈夫だと言ってくれた。
『ホントにゴメンなさい、次からはメリー号を避けてぶつかるわ』
「いや、ぶつかる前提かよ⁉︎そこは攻撃を避ける努力をしろよ⁉︎」
ウソップに最もなツッコミを入れられたユナは考えもしなかったのか「あ、そうか」と零す、その様子を見たウソップはオイオイと口を零した。
「とりあえずユナは無事みたいね…それにしても何よあんた達だらしない‼︎三人がかりでやられちゃうなんて‼︎」
「いやまったく…不甲斐ねェ」
「なんか身体が……うまく動かねェ」
「…確かに動きにくいな」
ナミにどやされながらサンジ、ルフィ、ゾロが言えばそれは空気が薄いせいだとロビンが答えた。