第14章 衝突
「飲み込まれるなんて聞いてないわよォ‼︎」
「大丈夫だ‼︎ナミさんとロビンちゃんとユナちゃんはおれが守る‼︎」
「こんな大渦初めて見たわ」
「おれまだ死にたくねェぞ…!」
「やめだァ‼︎やめやめ‼︎引き返そう帰らせてくれェ‼︎」
「観念しろウソップ…手遅れだ、二人すでにノッちまってる」
「はっはっはっ、行くぞ〜〜‼︎”空島”〜〜‼︎」
『楽しみね”空島”!』
大渦に飲まれようとしているのにも関わらずルフィとユナは至極楽しそうだ、その様子を見たウソップは只々無事に空島へ行ける様にと祈るしかなかった。
──ウソップの祈りが届いたのか、あと数メートルで大渦に飲まれると言うところで突然大渦が姿を消し、波が静まった。
「え、何どうなってんの⁉︎」
「……とりあえず助かった…のか…?」
次から次へと起こる事態にもう頭がついていけない、混乱するナミ達の耳に今度は男の声が聞こえて来た。
「待ァてェ〜〜‼︎」
突然聞こえて来た声に一味全員が振り向くが唯一ユナだけがその声を聞いた瞬間に目を見開いた。
「あ、あいつ…」
「あの時の…!」
「あいつ誰だァ?」
「こっちに近付いて来るぞ…」
どうやらルフィとゾロ、それにナミは近付いて来る男に見覚えがあるらしくそれ以外は誰だとそれぞれ反応する。マシラ達も誰だ?、知り合いか?とその人物達を見ていた。近付いてくる大きな筏には5人の男達が乗っていた。
「ゼハハハ、やっと見つけたぞ1億の首!」
「1億の首?何のことだ?」
船から身を乗り出しウソップが謎の男に問い掛ければ「何だ知らねェのか?」と謎の男は懐から取り出した手配書を掲げた。
「麦わらのルフィ!おめェの首にゃ”1億の懸賞金”が懸かってる!そして海賊狩りのゾロ!てめェにゃ6千万だ‼︎」
謎の男の言葉にホントかよ⁉︎とウソップが双眼鏡を取り出し手配書を確認する…確かにルフィに1億、ゾロに6千万の懸賞金が懸かっていた。