第13章 空島へ行くには
サンジの声を遮りウソップが腕組みをして自信満々に鼻を高くしていた。
「なんだよウソップ、良い考えって」
「まぁまぁそー急かすなって」
余程良い案なのだろう、いつもオドオドしているウソップは今はイキイキしている。勿体振るウソップにみんなが急かせば、仕方無いなァとやっと口を開いた。
「いいかお前ら…よォく聞けよ…」
ウソップの真剣な顔に自然とみんなの顔に緊張が走る。
「その方法は…」
「方法は…?」
「ユナの風でサウスバードの居場所を探して貰うんだよ!」
ドドーンと効果音が付きそうな程に自信満々に言って退けるウソップに「他人任せかよ‼︎」とみんなの総ツッコミが入ったのは言うまでもない。
「でも確かにその方が早いわね…ユナ頼んでいいかしら?」
顎に手を添えて考えたナミはユナにそう持ち掛けると、ルフィの横で俯いていたユナはゆっくりと顔を上げた…一味の視線が集まる。
『……なにを?』
「だから風でサウスバードを探して欲しいのよ」
コテンと首を傾げるユナに一味は違和感を覚える。
「ユナ、あんた大丈夫?」
『…だいじょうぶ、さうすばぁどさがすんでしょ?』
「そうだけど…」
何だか話し方もいつもと違う…なんと言うか幼くなった?元々可愛らしい容姿ではあるが話し方はどちらかと言うと大人びていた気がする。ナミがそう考えていると他の仲間も同じ事を思っているのか、それぞれがユナを見ていた。
「ユナおめェ何か変だぞ?」
「ユナちゃんもしかして体調でも悪いのかい?」
「え、ユナ体調悪いのか⁉︎」
ルフィに続いてサンジが零した言葉にチョッパーが反応すると直ぐさまユナに駆け寄った。自分に向かって駆け寄ってくるチョッパーをジッと見詰めていたユナは目の前にチョッパーが来ると徐に両手を広げて屈み、そのままチョッパーを抱き上げた。
『ふふふ、ちょっぱーふかふかぁ』
「ちょ、ユナ…?」