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オレンジ

第5章 守るべきものは……?


あんside

「お前そういえば

何でスマホの電源入ってないの?

今日ここに来るまでに

何回も電話したんやぞ?」


ソファーに座りながら

そう聞いてくるすばるくんに

何も答えられずにいると



そんな私に気付いたすばるくんは


「まぁ…別にこうやって会えたんやから

エエんやけどね…(笑)?」


なんて…


重い空気ごと

すぐに笑い飛ばしてくれる…



そんな無条件に包み込まれる優しさに




「何でですか…………?

何ですばるくんは……

こんなダメな私にも

優しくしてくれるんですか…?」



なんてつい

ひねくれて聞いてしまう私にさえ……



「お前…だいぶ物覚え悪いやろ(笑)?

前にも言うたやろ…?



お前が好きやからやんか(笑)


好きやから優しくするし…

好きやからお前のそんな不細工な顔

見たないんやんか(笑)?」




口が悪くても


私の目をまっすぐに見つめて


"好きやから"


そう言えてしまうすばるくんの


まっすぐすぎる言葉が


傷んでぼろぼろの心に染みわたって……




またすばるくんの胸に顔を埋めて

泣いてしまった私を……



「お前は俺と会うと

いつも泣いてるなぁ(笑)?

なんか俺が泣かしてるみたいやんか(笑)?」



そう文句を言いながらも

すばるくんは



「だって……

実際今日は…すばるくんのせい

…ですもん………(笑)」





その腕で包み込んでくれた……
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