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オレンジ

第4章 罪の代償


あんside


"俺があんを守るから……"


丸山さんの口から

まっすぐにぶつけられる

そんな甘く優しい言葉に



流されて…

夢を見かけた瞬間…


玄関から聞こえてくる

冷たいインターホンの音に


溺れかけた感情は

現実にひきもどされる…



「行かんといて……?」


そう言って

私の手を握る丸山さんの手をすり抜け

玄関に歩いていくと…



それを待ち構えていたように

玄関の扉を叩く音が聞こえてくる…



激しく叩かれる扉に

怖くなって後退りすると


音に驚いて玄関に来た丸山さんと

背中がぶつかって



顔を見合わせた瞬間



「開けて…………?

隆平……中に居るんでしょ…………?」



そう叫ぶ声が聞こえてくる……



避けられない現実に



怖くて震える指を必死に抑え

鍵を開け勢いよく開いた扉から

見えたのは……



泣きはらした目で


私を睨むかなさんの顔だった………
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