第4章 罪の代償
丸山side
すばるくんといる姿に
嫉妬して
子供みたいに責める俺に
あんは泣きながら
"好き"の言葉を繰り返す……
"好き"の言葉は
嬉しかったり幸せやったり
そんな温かい言葉のはずやのに
"好き"の言葉を口にする度に
辛そうに涙を溢すあんの顔を
見ていられなくて
"ごめんな……………?"
そう言ってあんの顔を胸に押し付けると
胸の中であんの小さな嗚咽が聞こえてくる…
「お願いやからさ………
もう苦しまんといて………?
俺が側におるから…
俺があんを守るから…
ただ俺だけを見といてよ……?
俺を好きなままでおって……?」
わがままでもいい
自分勝手でもいい
あんが俺を求めてくれるなら
俺は誰を傷付けても
あんを傷付るもの悲しませるもの
そのすべてから
俺があんを守る……………
そう本気で思ってたから………
あんが涙で濡れた目で俺を見つめ
小さく頷いてくれたとき………
心底嬉しかった…………
でもそんな小さな幸せは
その時突然家の中に鳴り響いた
インターホンの音に
簡単に崩されることになった………