第4章 罪の代償
丸山side
あんの電話に出たすばるくんの
"今あんは俺とおる………"
そんな言葉に
じっとなんかしていられなくて
家に来ていたかなに
"少し出掛けてくる………"
そう言って家を飛び出した…………
やきもちを妬く資格さえもない
そう分かってても
あんとすばるくんが手を繋ぎ歩いてる姿を
目の当たりにすると
我慢なんて出来なくて…
あんをまた苦しめてしまう…
そう分かっていたのに
"かなと…別れるって決めたんやんか……"
そんな言葉を
すばるくんにぶつけていた……
俺の言葉にあんの目から
また涙か零れ落ちるのを見て
「あん……………」
そう名前を呼ぶと
あんは涙をごしごしと拭って
笑顔ですばるくんの目を見つめる…
「すばるくん…ごめんね?
少し丸山さんと二人で話したいんだ…」
「ん………
あんがそうしたいなら
ちゃんと話したらエエよ………?」
そう言って
あんを見つめるすばるくんの目は
すごく優して…
「ありがとう……(笑)」
「甘えたなったら
間違えずに俺に電話してこいよ…(笑)?」
見つめ合う二人の間に
俺の知らない
何かがあるような気がして
なんだかすごくイライラして
俺はその場から逃げ出すように
あんの手を引き寄せ
後ろを振り返ることなく
マンションの中に入った………