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オレンジ

第4章 罪の代償


居酒屋に着いて

お酒を飲み始めてから少しした時

テーブルに置いていたスマホが

光り初めて




画面にちらりと目を落とすと

"丸山さん"の文字が光っていた…



どうすることが正解なのか

もう私には解らなくて…


画面見つめたまま動けずにいると

渋谷さんは

テーブルに置かれたままの

私のスマホを取り上げて


『丸……あんは今俺とおる……

こないだも俺言うたよな…?

傷付けることしか出来んなら

こいつには近付くな!』



そう言って渋谷さんは電話を切り

私の手にスマホを戻す……



「渋谷さん……?」



「もう何も言うな…。

嫌やねん…お前が泣くの見んの…


お前が丸とおって幸せやったら

それでもええよ…?



でもちゃうやんか………?


お前…全然幸せそうじゃない……


苦しくて…辛くて仕方ないって……

解りやすく顔に書いてある…………」



そう言って私から顔をそらす

渋谷さんの顔は


私なんかよりずっとつらそうで…



「何で…渋谷さんが…


泣きそうな顔してるんですか…?」




私から顔を隠すように

下を向く渋谷さんの髪を

よしよしと撫でると……



「アホか……

いくら小さくても子供ちゃうぞ(笑)?」



そう言って渋谷さんは


私の手をぎゅっと握りしめた………

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